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先日、連載しているデイリーポータルZに「20kmひたすらまっすぐな道を走ってみた」という記事を書いた。横須賀水道道をおいかけておっさん5人が自転車で冒険した顛末です。けっこう感動的なので読んでみてください。道中「これ大人のスタンド・バイ・ミーですよね」「死体発見しますよ、自分の」っていうぐらいへとへとでした。

本編に書かなかったネタがいくつかあるので、ここではそれを紹介したい。


■水が水を渡る

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↑追いかけている水道道が川と交差する部分では、こうなる

まずひとつめの番外編ネタ。水管橋だ。上の写真はコース後半に出会った引地川という川と、水道道との交差。見事なアーチ。ご覧の通りこれは人が渡るものではなく、水道管が川を渡っている光景だ。
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↑最後の難関だった境川の谷底で出会ったダイナミックな水管橋。

こういう水管橋はべつに珍しいものではなくて、街のいたるところで見られる。みなさんもきっと目にしていることだろう。じゃあなんでわざわざネタにしたかというと、これ、よく考えたら(よく考えなくても)中は水なわけですよ。それが同じ水を渡るために橋にならなきゃならないって、ちょっと冗談みたいじゃないですか。

これは「上水道」っていうものができてから出現するわけだ。つまり河川と上水は異なる系統である、と。東京の水道橋って地名なんかもまさにこれがあったからで、歌川広重が描いたりしている↓


↑歌川広重画「東都名所 御茶之水之図。神田上水が外堀を渡っている様子。

広重もぐっときたんだろうな、と思う。

で、道中いちばん奇妙だった「水が水を渡る」様子はこれだ↓

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↑遊歩道になっている水道道が、おそらくかつては田んぼのために引かれた用水と交差している箇所

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↑水管橋らしきものは見えない。いったい水管はどうなっているんだろう、と思ったらなにやらこの用水の川床が奇妙なことに

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↑反対側から見たところ。どうやらこの川床が盛りあがっている中を水管が走っているようなのだ。

つまり用水の流れがいったん下に沈んで、ふたたび上がってくるようになっている。これで流れるんだー!


■海軍マークの碑があちこちに

一緒に走ったデイリーポータルZライター仲間の西村さんはさすがで、本編中でも横須賀市のマーク入りのマンホールを発見していましたが、実はほかにも海軍マークの碑をみつけてました。

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↑波の紋様と「海」の文字が入った碑。こういうものが水道道の脇にしばしば立っていた

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↑住宅街ではパイロンで守られてたり(かわいい)

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↑畑と水道道の境界付近にも(そしてへとへとの三土さん)

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↑なんかすっかり「自分ちのもの」風に溶け込んでいる

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↑海軍のマークと知らなければ「海」ってなんのことか分からないよね

軍事遺物の標石をまとめているサイト(→こちら。すばらしい!)によると
標石は、一辺が20センチのコンクリート製の角柱で、表面に海軍の2重波線の下に「海」の文字が刻まれているものと(これは、相模川から逸見までの間に見られます。)、15センチ角で「海」の文字だけのもの(相模川から半原間に見られます。)と、このほかに、数は少ないのですが「海軍用地」と刻まれているものと3種類あります。半原系統は大正10年に完成しているため、これらの標石も同時期のものと推測されます。

とのこと。


■盛りあがったマンホール

あと、所々で見かけたのが、盛りあがっているマンホール↓

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↑こんなふうに。

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↑クルマの衝突が多いのだろう、トラ縞になっている

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↑マンホールには横須賀市のマーク「ヨコ」がはいっている

横須賀市のマークが入っているので、水道道に関連したものなんだろうけど、それにしてもなんでこんなに盛りあがっているのか。だれか理由をご存じの方がいらっしゃったら教えてください。


■そして各種ネタ

あと、水道道には関係ないけどおもしろいものがちらほら。たとえば、ご存じ共食いキャラ

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↑共食いキャラがいたのは、なんと養豚場!

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↑これまで出会った中で最も生々しい事例と言えましょう

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↑しかも「三匹の子豚」がテーマって、なんか意味深すぎやしないか

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↑飛ばされるブタが養豚場の壁に。不穏なものを感じざるを得ない

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↑最後は消えていってるし…

なんかもう、衝撃的すぎた。

あとは、すごい名前のマンション↓

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↑モダンの巨匠を名に冠した意欲的なマンション!

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↑その建物はこちら!

なんというか、ポップ・ミュージックのタイトルに「モーツァルト」ってつけちゃう感じだ。怖いもの知らず。あっぱれ。


とまあ、本編ではへとへと具合を中心にお届けしましたが、20kmも走れば道中おもしろいものはたくさんありまして。またいずれ走りたいと思ってるので、興味ある方はご一緒しましょう!