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我が盟友である「東京エスカレーター」主宰の田村美葉さん。言わずとしれた当代一のエスカレーター好きである。

彼女のサイトを知ったのが正確にいつだったのかは忘れたが、あのときの衝撃はよく覚えている。そして思った。彼女はぼくの仲間だ!と。で、エスカレーター・ツアーに同行したりして、交流を持ちつつ、現在に至っている。

先日、その田村さんが「東京エスカレーターガール」という同人誌を完成させた。
[おしらせ]書籍『東京エスカレーターガール』販売開始します
(東京エスカレーター取材日記)
これがすばらしいものだったので、ぜひみなさんにお勧めしたく筆をとった次第だ。

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↑かっこいい!
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↑「海外のエスカレーター」の章。メイシーズの木製エスカレーターだ!見に行きたい!乗りたい!

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↑「地下鉄駅のエスカレーター」ぼくがいちばん好きな新御茶ノ水だ!中学生の時に初めて乗って以来、何とも言えない愛情を持ち続けている。ので、うれしい。

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↑「空港のエスカレーター」あー、空港のも良いよねえー

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↑空港と言えばこういうの!

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↑うほー!かっこいい!

同人誌としては破格の100ページという分量は、そのまま田村さんのエスカレーターへの思いであろう。

で、こういうぐあいに全世界様々なロケーションにおけるエスカーター紹介もすばらしいのだが、この本がすごいのは「エスカレーター小説」が7篇収録されていることだ。

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"女の子がエスカレーターをのぼっていくところで終わるオリジナルの小説を募集します"と呼びかけたところ、42の作品が集まったそうだ。そこから選ばれたものが収録されているというわけ。すばらしいなあ。

どのエスカレーター小説もすごくおもしろい。上の長野明美さんのやつ、好き。

で、田村さん自身も小説描いているんだけど、この本を読んでみるとどの小説よりも実は各エスカレーター写真に添えられたキャプションがきわめて詩的なのだ。
江戸時代に埋め立てが行われ、明治からは旧新橋駅として栄えた場所に、21世紀につくられたあたらしい街。広告代理店や化粧メーカー、テレビ局など東京を代表する華やかな企業が多く並び立つオフィス街は、平日はどこの街とも変わらぬ活気を見せるが、休日や夜間は驚くほど人が少ない。地下街と地上2階のペデストリアンデッキをつなぐいつもの光り輝くエスカレーターたちは、そんな人間の事情お構いなしに昼も夜も静かに動き続けている。 ------東京汐留ビルディング/日テレタワー
「このエスカレーターはどこにつながっているのですか?」
「あなたが一番行きたいところに」
「なるほど、だからこんなに長くて、先が見えないのですね」 ------東京芸術劇場

なかでもこのくだりがいちばん好き。
丸いトンネル状の通路、幅に合わせて3基、2基+真ん中に階段、2基、1基と必ずシンメトリーに置かれるステンレスのエスカレーター、きっちりと刻まれた号数、イギリス人は宇宙人なのかもしれない。 ------ウォータールー駅


「イギリス人は宇宙人なのかもしれない」いいね。