川崎の九龍城に行ってみた!



以前『九龍城を見たかった人たちへ贈る〜「香港ルーフトップ」がすばらしすぎる!〜』という記事を書いた。「香港ルーフトップ」というすばらしい本の紹介だ。ぼくはこの本の解説を書かせてもらった。オビの文句もぼくが考えたのだが、それが「九龍城を見たかった人たちへ贈る」だ。

ぼくが学生の頃、九龍城が取り壊されるというので関連書籍があいついで出版された。ぼくも買った。一度本物を見に行きたいと思っていたが、かなわなかった。解説の出だしは以下だ続きを読む

マンションポエムは何を隠しているか



2004年頃から集めていた「マンションポエム」。折り込みチラシや中吊り広告で見かける、ポエムのようになっている高級分譲マンションのキャッチコピーのことだ。

この記事のタイトル「マンションポエムは何を隠しているか」の結論を先に言っちゃうと、それは「ほかならぬマンションを隠している」ということになる。まあ、読んでみてくださいな。


■ちゃんと分析するとマンションポエムは面白い

昨年デイリーポータルZでこのマンションポエムについて2つの記事を書いて以来、あちこちで話題になってる。みんな気になってたんだね。気になるよねえ。

そのあと日経のインタビューを受けたり(このインタビュアーさんとは意気投合して、すごく楽しい取材でした)

ラジオ番組から立て続けに出演依頼があったり(山田五郎さんとのやりとりはすごくエキサイティングだった!)、言葉に敏感な生業の方々に受けたみたい。やっぱり気になるよねえ。

で、上記デイリーポータルZの記事では140のマンションを地図にマッピングし、エリアごとの特徴を形態素解析であぶりだすなんてことまでしたり↓続きを読む

新幹線から見えるあの住宅街を見に行った

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ぼくはサラリーマン時代、よく大阪に出張に行っていた。東海道新幹線を頻繁に使う人なら気になっているであろう車窓風景が、神奈川県平塚を通過するときに北側、新幹線の座席でいうとE席から見えるあの住宅街だ。

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↑これ。新幹線車内から高速で通過するのをなんとかとらえた。D席に座ってたおじさまが「なんだこいつ…」って怪訝そうだった。

この新幹線車窓からの一枚と、最初のタイトル画像に使った道路からの写真はほぼ同じ部分だ。結論から言うと、これが今回の成果です。


↑航空写真で見るとこんな。白い線で囲ったのがくだんの住宅街。それにしても南東の平塚駅付近から北西に向かって田んぼが市街地化されているのがよく分かる。面白いのは新幹線でその市街地化がせき止められるように終わっている点だ。まるで防波堤のようだ(大きな地図で表示

まわりが田んぼなので目立つことと、斜面にひな壇のように並んでいること、そして三角屋根が特徴的であることから目を引く。ネットで検索するとぼくと同じようにここが気になって訪ねている人がけっこういらっしゃる。気になるよねえ。

この住宅街「日向岡」という名前だ。平塚駅からバスで行ける。駅北口から「湘南日向岡ゆき」だ。行ってみよう。


■カラフル

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↑バス車内から見えたときは思わず声を上げた。続きを読む

とある団地のリング状道路の謎

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いままでありそうでなかった素晴らしい団地本が出た。これは楽しいぞ。

■『いえ 団地 まち——公団住宅 設計計画史』(住まい学大系103)
■木下庸子 植田 実 著/住まいの図書館出版局/2014年
本書には、UR都市機構で都市デザインチームのリーダーを務めた建築家である木下庸子さんが選んだ名団地55が紹介されている。出版社のページで見ていただきたいのだが、おもしろい選定だ。ご存じ団地界のキング高島平団地から、先日建て替えのために更地になった阿佐ヶ谷住宅は順当だ。大阪の住吉団地が取り上げられてるのはうれしい。だがなぜかぼくの実家そばの市川中山団地が登場しててびっくりした。いやぼくあの団地好きだけどふつう団地選ぶときにランクインしないよあれ。

このラインナップの不思議さこそがこの本の内容そのものなのだ。じつはこの本、団地のレイアウトを論じたものなのだ。これはすごい。これを読むと、団地とは棟ではなく、並び方なんだな!ということがよく分かる。そして実際に訪れてみたくなる。こんな本はいままでなかった。

われら「団地団」は規格だいすき!大量生産ばんざい!という趣味から団地を愛でていて「むしろ棟のデザインが同じなのがかっこいいんじゃないか!」と主張してきた。で、この本を読んで、そうかその標準化によって、それが建つ環境に対応する方に力を注げるようになったのだな、ということを実感。

「どれも同じ」「無個性」などといわれがちな団地だが、スケールを変えてレイアウトの観点から見ると、むしろ団地ほどひとつとして同じものはないものもない。考えてみれば「団地」という言葉の意味はまさに「団」であって、その定義からしてレイアウトのことをいっているのだ。続きを読む

九龍城を見たかった人たちへ贈る〜「香港ルーフトップ」がすばらしすぎる!〜



すばらしい本がでた!これは今年最高の写真集だ。いや、ただの写真集ではない。すごいぞ。

この『香港ルーフトップ』、元になった本は "Portraits From Above" という原題で2008年にドイツで出版されている。今回めでたく日本語版ができたというわけ。著者のふたり Rufina Wu と Stefan Canham は "WYNG Masters Award" という賞をこれで受賞している

さて、そのタイトルの通り、これは香港のビル屋上に建てられた家屋についての本だ。何年か前に海外ニュースで話題になった(CNN記事)のでご存じの方も多いと思う。もちろん香港に行ったことのある方なら「ああ、あれね」と思い浮かぶだろう。ビル屋上に自前で違法に建築された住宅のことだ。それらがレポートされているのだが、その写真と図がすてきすぎるのだ。続きを読む
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